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「世界の再生可能エネルギーと電力システム[経済・政策編]」_2

今回は、国家政策や評価指標といったところに目を向けてみようと思います。
これまでとは一味違った観点になっていると思うので、ぜひ参考にしてみてください。


目次
  • 「地球に優しい」の定量評価
  • 炭素生産性
  • まとめ

「地球に優しい」の定量評価

日本では、単に「再生可能エネルギーは地球に優しい」という印象論が先行しがちで、それは元々環境に関心のある人の耳には心地良いかもしれませんが、それだけでは社会全体を動かすことはできません。なんとなくの印象論ではなく、定量評価を行い、貨幣価値に換算することが重要です。

地球温暖化が問題化して、「持続可能な開発」というものに注目が集まっています。SDGsといったコンセプトも、最近ではいろんなところで目にするようになりました。
だから、「地球に優しい」技術を開発していかないといけないと考えられるようになり、その一環として再生可能エネルギーの導入などが進んでいます。

しかし、エネルギーインフラを大きく変えていくためには、もう一つターニングポイントが必要だと830は考えています。多くの人がなんとなく、現状の技術革新に限界を感じているのではないでしょうか。

エネルギーインフラを大きく変えていくための挑戦には多額の資金が必要になります。多くの人が環境問題に注目していても、やはりコストがボトルネックとなって一歩を踏み出せないというのが現状です。
しかし、それは環境問題が将来引き起こしうる損失を考慮できていないから起こることです。地球温暖化が進み、日本国内だけでも多くの地域で異常気象による被害が出ています。こういった損失を考慮すれば、たとえ現状は割高であったとしても、「地球に優しい」技術に投資をするべきなのです。

しかし、営利企業がこういった挑戦を行うというのは非常に難しい。本書の中では、政府の介入が必要であると述べられています。欧州では、炭素税を導入する国が多くみられるようになってきましたが、こういった形で環境への負荷を貨幣価値に換算する仕組みが必要です。そうすれば否が応でもみんな「地球に優しい」方向にシフトしていかざるを得ないのです。
FITによって太陽光発電が多く普及したように、政府の施策による影響は非常に大きいのです。税制や補助金を利用することによって、強引にでも「地球に優しい」方向に技術を進歩させていく。それが、国際競争力を落とす日本が生き残っていく唯一の道ではないでしょうか。