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「世界の再生可能エネルギーと電力システム[経済・政策編]」_3

今回は「世界の再生可能エネルギーと電力システム[経済・政策編]」の最終回となります。
再生可能エネルギーの可能性について改めて考えてみます。
再エネに関心を持ってみてください。
きっとイノベーターとして、エネルギーシステムの変革に触れることができるでしょう。


目次
  • ダイベストメント
  • エネルギーシステムのパラダイムシフト
  • まとめ

ダイベストメント

ダイベストメントとは、投資investmentに反意語を表す接頭辞di-をつけた用語で、「投資の引き揚げ」を意味します。今まで何かに投資をしていたものをその投資をやめる、というほどの意味ですが、その「何か」の代名詞が、現在注目されている石炭です。現在、普通にダイベストメントといえば、石炭からの投資引き揚げを意味する場合が多いです。

近年はESG投資というものに注目が集まっているというお話をさせて頂きましたが、ダイベストメントはその全く逆の発想になります。
環境に優しい企業に投資をするのがESG投資、環境に悪い企業への投資をやめるのがダイベストメントです。

近年では、ESG投資、ダイベストメント、いずれもが注目されています。
欧州の保険会社のいくつかが、化石燃料関連の企業への投資を削減していく声明を出しています。
こういった流れはどんどん進んでいくと830は考えています。

では、こうして削減された投資額はどこに流れていくのでしょうか。
当然エネルギー分野の代替物に流れていくはずです。それが再生可能エネルギーです。
ダイベストメントで浮いたお金が、ESG投資を介して、再エネ関連企業に流れ込む。
すると、再エネのボトルネックとなっていたコストという課題を越えることができる。
活性化エネルギーを得たエネルギー業界は、最適点に向けて大きく前進を始めるのです。

太陽光発電はFITとともに普及し、知名度を獲得しました。
しかしながら、まだまだ発展途上です。火力発電に敵わないコスト、天候に左右される発電変動。多くの問題を抱えた現状の再エネはさらなる進化が求められています。
太陽光発電を含めた多くの再エネ技術の進歩はまだまだ始まったばかりです。
皆さんの周りにも注目している人は少ないでしょう。テレビでもまだまだ取り上げられてはいません。
だからこそ、誰よりも早く関心を持って、情報収集してください。
今スタートを切ったなら、きっと変化の最前線に触れられるはずです。

エネルギーシステムのパラタイムシフト

パラダイムシフトPradaigm Shiftとは、その時代や分野において当たり前のように考えられていた認識や思想、価値観などが非連続的・断絶的に変化することを示す概念です
(中略)
19世紀から20世紀への世紀の変わり目に隆盛した量子力学は、たった数十年で「量子力学なんて荒唐無稽だ!」などと誰にも言われない時代を迎えました。20世紀から21世紀への世紀の変わり目に登場した再生可能エネルギーも、おそらく後数年で(あるいは海外ではもう既に)「再生可能エネルギーなんて荒唐無稽だ!」という言説自体が荒唐無稽となる日がやってくるでしょう。再生可能エネルギーの発展を支えるのは技術的な理論だけではありません。外部性や社会的便益という経済学的な理論からも、その正当性・妥当性が検証され、エビデンスが積みあがっているのですから。

非常に参考になるパラグラフだったので、長く引用してしましました。

今のエネルギーインフラは非常に高い精度で確立されています。何不自由なく生活できるまでに発達してきました。しかし、そのエネルギーインフラに何一つ問題がないかというと、決してそういうわけではありません。
原子発電では事故も起こりました、火力発電から排出される二酸化炭素も深刻な問題となっています。
近いうちにエネルギーインフラにパラダイムシフトが起こると830は考えています。
本書の中でも、インターネットやスマホが我々の生活様式を10年、20年ですっかり変えたように、再生可能エネルギーという新規技術も近い将来の我々の生活基盤を一変させる可能性があると述べられています。

そんな時代を生きる中でどう生きていけばいいのか。
「さまざまな技術が隆興する現在を現在進行形で生きる我々にとって必要なのは、もしかしたら我々はパラダイムシフトに直面しているかもしれないと常にアンテナを張って敏感に認識することかもしれません。」と著者は述べています。

今、エネルギーインフラは大きく変化しようとしています。
ITブームに乗って大きな利益を上げた人々のように、早く波を掴むことが重要です。
勇気と覚悟を持って一歩を踏み出し、エネルギーインフラのパラダイムシフトの波を掴みましょう。

まとめ

再生可能エネルギー、エネルギーインフラの挑戦は今始まったばかりです。
大きな変革を迎えるでしょう。
ぜひ、誰よりも早く関心を持って、その波を掴んでください。

環境問題に関心を持った830の個人的見解が多分に含まれています。
自分に対するエールです。
これだけ価値があるものに賭けてみるというのは本当に面白いと思う。

参考として読んで頂ければ嬉しいです。
本書は非常に参考になる本でしたので、興味を持たれた方はぜひ手に取ってみてください。


あとがき

今回も最後まで読んで頂きありがとうございました。
本記事はあくまで830の主観を織り交ぜた上で、書籍の紹介をさせて頂いております。書籍との食い違いが生じてしまっている場合もございます。ご理解頂けますと幸いです。
正確な情報については、是非原本をご購入の上、お読み頂けますよう宜しくお願い致します。
今後も宜しくお願い致します。