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夢を語れ

「一兆ドルコーチ」
本書は本当に学ぶことがたくさんありました。
新しいものの見方、考え方を少しでもお届けできていれば光栄です。
それでは今回が本書の最終回になります。


目次
  • 人間的価値とビジネスの関係
  • まとめ

人間的価値とビジネスの関係

どんな人にも、人間として大切にしているものがあることを、ビルは理解していた。愛、家族、お金、注目、力、意味、目的など。これらはどんなビジネスシーンにも関わる要因だ。すぐれたチームをつくるには、こうした人間的な物事の価値を理解し、注意を払う必要がある。(中略)
ビルは全ての人をまるごとの人間として理解し、そうすることによって、彼らにビジネスパーソンとして力を発揮させた。彼は人間的価値を高めることがビジネスの成果をもたらすことを知っていた。
このつながりを理解できていないビジネスリーダーは非常に多い。(中略)ビジネスの世界では意外に思われることだが、それはあらゆるビジネスの成功にとって不可欠なのだ。

管理職として人を扱う立場にあるのであれば、人間の特性を知っておくことが不可欠だ。人間は欲求によって突き動かされる。命令すればその通りに動くロボットではない。
自分がやりたいと思うことに対しては熱心に取り組むだろうし、興味がないことに対してはいい加減な取り組みしかしないかもしれない。伝達が不十分であれば想定とは違うやり方をするかもしれないし、自分で考えて言われたものとは違うやり方をするかもしれない。それが人間だ。

そんな人間を管理するためには、一人一人をしっかり理解することが不可欠だ。誰しもがそれぞれに大切にしたいものがある。ある人は家族かもしれないし、ある人はお金かもしれないし、ある人はやりがいかもしれない。それぞれの個性をしっかりと把握した上で、適切な人材配置や指示を行う必要がある。それが出来てこそ優秀な管理職であり、それを行ったのがビルである。

どれだけ論理的に正確な指示をしたとしても、人はそれ通りには動かない。人をリードするために必要なのは論理だけではない。人の生産性が最も高まるのは、自分の欲求によって突き動かされる時だ。自分の欲求に従って、能動的に行動している時こそ、最も生産性が高まる。
だからこそ、人を動かすためには、その人の欲求を知り、その欲求とマッチするように指示を出すことが重要だ

つまり、部下の欲望を把握した上で、仕事に努力することでどのようにその欲望へつながるのか、幸せに繋がるのかを提示してあげられるのが優秀な管理職なのである。つまり、部下を想い、部下の幸せを願うことは、優秀な管理職として必要不可欠であり、それができなければ適切な指示を出して思い通りに人を扱うことはできない。
部下の幸せを願うということは綺麗事なんかではない。なぜなら、その思考は部下のためになるだけに止まらず、必ず管理職自身のためにもなるのだから。

まとめ

部下が役に立たない、思い通りに働いてくれないと悩まされる日々かもしれません。それは一重に上司の指示が不十分だからです。しかしそれは、指示が曖昧で論理的ではないということを表している訳ではない。部下の欲望を把握できていないのかもしれないし、どうしてその仕事に一生懸命取り組まないといけないのかというやりがいの部分を提示できていないのかもしれない。
そして、「日本人の多くはやりがいを伝えるのが下手くそだ」ということはよく言われることだ。働く意味とか、仕事のやりがいなんて話題になると気恥ずかしさを感じるのではないだろうか。しかし、そこが仕事の本質の部分であって、そこの議論無くして会社が回っていくわけがない。
あなたは同僚と「夢」について語っているだろうか。どんな未来を目指し、どんな人間になりたいのかを語り合っているだろうか。ビジネスの世界で軽視されがちなこういう中二病みたいな部分こそが、実はビジネスの本質だったりするのかもしれない。


あとがき

今回も最後まで読んで頂きありがとうございました。
本記事はあくまで830の主観を織り交ぜた上で、書籍の紹介をさせて頂いております。書籍との食い違いが生じてしまっている場合もございます。ご理解頂けますと幸いです。
正確な情報については、是非原本をご購入の上、お読み頂けますよう宜しくお願い致します。
今後も宜しくお願い致します。