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「ONLYNESS」_4

金継ぎ

無力感を覚える必要はまったくない。というより一部が欠けたり壊れたりしているものにこそ、美が宿っているのではなかろうか。日本の陶工は「金継ぎ」という技術を活用し、割れたり欠けたりした陶磁器を漆で接着し、継ぎ目に金などの粉で装飾する。すると、ひびが入った部分が隠されているのではなく、かえって美しくよみがえり、欠けた部分がその陶磁器の価値の一部となる。つまり金継ぎにより、破損が破壊行為の結果でなく、その陶磁器が誕生してから生じた出来事の一つの記録になるのだ。

失敗はみんな怖いだろう。
失敗したらそれを認めたくない人がいるだろう。
失敗を隠そうとする人がいるだろう。
過去を隠そうとする人がいるだろう。

しかし、著者はいう。
失敗を自分の歴史として受け入れ、乗り越えていけば、ずっと美しい存在になれると。
ちょうど金継ぎの施された陶磁器のように。
一度壊れたということが歴史となり、味を出してくれるのだ。

金継ぎを施すためにわざと陶磁器を破損させることもある。
シリコンバレーでは、大きな失敗こそ履歴書に大きく書くべきだと考えられているそうです。失敗したという歴史ほど、優秀さを示してくれるものはないからと。だから、シリコンバレーを生き抜くアントレプレナーたちは恐れることなく失敗していくのです。そして、その失敗からたくさんのものを学び、成長していくのです。

金継ぎをせずとも高く評価される陶磁器もあるでしょう。一度も傷つけられることもなく、丁重に扱われ、高値で取引される陶磁器もあるでしょう。
830たちは果たしてそんな存在なのでしょうか。
今のままでいいのでしょうか。ありふれた陶磁器を誰が買ってくれるのでしょうか。
ありふれた陶磁器の価値を高めてくれる技法、それが金継ぎです。

たくさん挑戦し、たくさん失敗して、その都度なにかを学んで成長していくことで、美しい陶磁器になることができる。
自分という陶磁器の価値をどうやって上げていくのか。そんな考え方も面白いかもしれません。

まとめ

今回は、古い基準に囚われない大切さと、陶磁器という例えから学ぶ自分の磨き方を紹介させて頂きました。
いずれもこの本の中で初めて出会った表現だったので、非常に興味深く読ませて頂きました。
読者の皆さんの視野を広げる一助となれば幸いです。
自分を磨くために何が必要なのか。基準は自分で決めればいい。そして、それを伸ばすために、たくさん挑戦して、たくさん失敗すればいい。きっと成長した自分が待っているはずです。


あとがき

今回も最後まで読んで頂きありがとうございました。
本記事はあくまで830の主観を織り交ぜた上で、書籍の紹介をさせて頂いております。書籍との食い違いが生じてしまっている場合もございます。ご理解頂けますと幸いです。
正確な情報については、是非原本をご購入の上、お読み頂けますよう宜しくお願い致します。
今後も宜しくお願い致します。