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「アメーバ経営」のすすめ_1

アメーバ経営の目的

市場に直結した部門別採算制度の確立

上記のように、損益計算書やバランスシートをアメーバごとに完全に独立させることで、どこで経費がかさんでしまっているのか、問題点を明確に洗い出すことができると言います。
さらに、アメーバという小さな単位ごとに数字が明確に提示されることで、社員が問題点を自分事としてとらえられるようになるというのがメリットの一つです。

また、よくある問題として、営業が社外市場の動向やノルマなどの要因から、極度の値下げを行ってしまう問題が散見されていたようです。しかし、社内売買を採用することで、製造部が営業とやり取りするようになると、内部監査にもつながるのだと言います。こんな値段では製造することができないといった製造部の意見は、社内売買市場に反映されることになるのです。
逆もまた然りであり、各アメーバごとの取引間すべてでこの内部監査が可能になる。無駄な経費は削減され、最適な価格設定が行われるようになっていくのです。

経営者意識を持つ人材の育成

アメーバという小さなユニットであっても、その経営を任されることで、リーダーは『自分も経営者のひとりだ』という意識を持つようになる。そうなると、リーダーに経営者としての責任感が生まれてくるので、業績を少しでもよくしようと努力する。つまり、従業員として『してもらう』立場から、リーダーとして『してあげる』立場になる。この立場の変化こそ、経営者意識の始まりなのである。」と本書では語られています。

アメーバのメンバーの給料を払うためには、アメーバとして利益を上げないといけないという責任感が芽生えるのです。
一定時間働けば、一定の報酬がもらえるという<時給>の考え方を卒業して、メンバーの報酬を払うために自らが稼ぐ立場になる。すると、自己犠牲を払ってでも、経営をよくしていこうと思うようになる。

経営者意識を持ってもらえるというメリット、ここは強く押しだされているところです。
経営者意識とはなんなのか。
稲盛和夫さんの経営者意識については、これからの記事の中で紹介していきます。

全員参加経営の実現

アメリカには、会計士や弁護士事務所などで用いられる「パートナーシップ」という経営形態があるそうです。共同経営者であるパートナーが連帯責任により会社を経営するという形態。パートナーそれぞれが経営者として責任を持ち、経営に携わっていく、そういうスタイルです。

稲盛さんはこの経営スタイルを目指したそうです。日本には「パートナーシップ」という経営形態はなかったものの、「全従業員が労使共通の目的のために、お互いに協力し合えることが理想である」と稲盛さんは考えました。
そこで生み出されたのが、アメーバ経営です。アメーバ経営では、会社を複数のアメーバに小分けして、独立して経営を考えていきます。小さなユニットとしてアメーバを考えることで、全従業員が経営に近くなれる。そうすることで全従業員に責任感が醸成されていくのだと。
しかし一方で、アメーバの集合体として、会社という生命体があることを強く意識し、全体最適となるようなアメーバの経営を目指していかないといけません。アメーバのリーダーがこういった意識をしっかり持つことによって、アメーバのために働いている従業員も実質的には会社全体のために働けるようになる。全従業員が会社経営に責任をもって働けるようになるのだと。

こうなった時初めて、労使の目的が一致する。
仕組みによって、従業員の考え方を、従業員のモチベーションを変えることができる。
それがアメーバ経営なのです。

まとめ

今回はアメーバ経営の概要を紹介させて頂きました。
至らない部分もあると思いますので、是非本書を手に取って読み込んで頂ければいいなと思います。

830も時給と離れた働き方をしました。パチスロだったり、せどりビジネスだったりと。
そういった経験から学べることはたくさんあります。従業員をもったことはありませんが、バイトなどと比較すれば、少なからず経営者意識を醸成することができたのではないかなと考えています。
今の時代は、ネットを通して簡単に自分のビジネスを始めることができます。ぜひ小さいところから始めてみてください。たくさんの学びがあるでしょう。きっと考え方を大きく変えてくれるのではないでしょうか。

企業に就職して働くにしても、経営者の気持ちが分からなければ、リーダーの気持ちが分からなければ、折り合いがつけられないこともたくさんあると思います経営者を目指していなかったとしても、経営者のマインドを理解することは非常に大切です。
アメーバ経営の記事を通して、少しでもそこをお伝えできればいいなと考えています。
よろしければ、読んでみてください。

あとがき

今回も最後まで読んで頂きありがとうございました。
本記事はあくまで830の主観を織り交ぜた上で、書籍の紹介をさせて頂いております。書籍との食い違いが生じてしまっている場合もございます。ご了承頂けますと幸いです。
正確な情報については、是非原本をご購入の上、お読み頂けますよう宜しくお願い致します。
今後も宜しくお願い致します。