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ボランティアブームと贈与

最近は若者のボランティアが増えているのだという。
贈与という観点からこの現象について考えてみよう。


目次
  • 若者のボランティアブームと献血離れ
  • まとめ

若者のボランティアブームと献血離れ

人と直接かかわるタイプのボランティアが若者の間でブームになっている事象を取り上げています。一方で献血については、(中略)20代では献血者数は半減し、10代では3分の1程度まで減っています。
(中略)
どうやら、自分の行為がどれくらい人の役に立っているのかが認識しにくいから積極的になれないということらしいのです。
ボランティアに参加する理由として、50代では「社会が良くなることがうれしい」といった回答が顕著になりますが、20代は「ありがとうと言われるのがうれしいから」「相手が喜んでいる顔が見たいから」、つまり感謝されたいからという理由が上位にくるといいます。
(中略)
「感謝というレスポンス」が直ちに帰ってこないと贈与ができないというのは、もはや贈与ではありません。それは、贈与に見せかけた「交換」でしかありません。レスポンスがほしいとは、見返りを求めているということです。

近年は若者のボランティアが普及しています。しかし、その若者たちは「人々を助けたい」という気持ちではなくて、「人に感謝されたい」という気持ちで動いているのではないかと危惧されている。
お金という形ではなかったとしても、相手からの見返りを求めてしまっているという時点でそれは贈与ではなく、交換であるという。

贈与とは相手のことを思い、見返りを求めることなく起こる行動であって、あくまで贈与を受けたものが反対給付の義務が感じたことによって反対給付が生じる。さらに贈与の特徴は、その反対給付のあて先は贈与を行った者に限らず、社会のどこかに向けて行われることもあるのだ。

うまく説明できていないので、ぜひ本書を手に取ってみてください。

結局伝えたいところは、現代社会には交換という取引が増殖し、贈与という取引が少なくなってしまっているということである。そして、お金を伴う交換は分かりやすいが、近年はお金を伴わない交換も増えているということだ。信頼関係を築き人生を鮮やかにしてくれるものは贈与である。
どれだけ人と繋がろうと、社会と繋がろうと、交換という手段に頼っていては、いつまでも人生が満たされることはないのかもしれない。

まとめ

あなたはどんな贈与をしているだろうか。そして、どんな贈与をされているだろうか。贈与とは、受けた人が認知し、反対給付の義務を背負って初めて贈与として顕在化する。
あなたが十分に周りに贈与を感じないのであれば、それは周りに目を向けられていないのかもしれない。感謝が足りないのかもしれない。なぜなら、この社会はたくさんの贈与によって作り上げられているのだから。
今一度、贈与という観点からあなたの周りを見渡してほしい。


あとがき

今回も最後まで読んで頂きありがとうございました。
本記事はあくまで830の主観を織り交ぜた上で、書籍の紹介をさせて頂いております。書籍との食い違いが生じてしまっている場合もございます。ご理解頂けますと幸いです。
正確な情報については、是非原本をご購入の上、お読み頂けますよう宜しくお願い致します。

また、2月よりクラウドファンディングを企画しております。
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