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「ホセ・ムヒカの言葉」のすすめ

今回も、
フリマサイト”ラクマ“で衝動買いした、
ホセ・ムヒカの言葉」
を紹介させて頂こうと思います。

“世界でもっとも貧しい大統領”
として一時よくテレビに取り上げられていたので、
存在は知っていましたが、
どのような演説をされたのか、
詳しくは知りませんでした。

是非ここで紹介できればと思います。

 

概要

2012年、
持続可能な開発会議で行われた、
“世界でもっとも貧しい大統領”
ホセ・ムヒカのスピーチを通して、
ホセ・ムヒカの考え方、
世界への願い、
理想の世界、
を説明してくれた一冊です。

一章では、
ウルグアイ第40代大統領ホセ・ムヒカの、
大統領らしからぬ質素な生活と、
それの原点となる考え方について議論されます。

今日において、
最も悲惨な現実は、
「戦争で亡くなっていく犠牲者ではなく、
“ハイパー消費”の犠牲となって亡くなっていく人たちである。」
という考えの下、
ホセ・ムヒカは現代の消費社会を嘆いています。

二章では、
ホセ・ムヒカが関わった、
ウルグアイの民族解放運動グループ”トゥパマロス”での活動に即して、
ホセ・ムヒカの理想とする社会について考えていきます。

ホセ・ムヒカはこの民族解放運動の中で、
刑務所に13年もの間収監されてしまいます。

刑務所の中での孤独で過酷な生活の中でも、
自分の信念を持ち続け、
その後、大統領という地位にまでなったのです。

ホセ・ムヒカは、
刑務所の生活はとてもつらかったと綴っています。

「本を読めないことがつらかった。
読書が許されてからむさぼるように本を読んだ。」
と述べていますが、
ここからもホセ・ムヒカ
勉強熱心な一面、野心的で努力家な一面を垣間見ることができます。

三章では、
政治の世界に足を踏み入れたホセ・ムヒカの、
政治家としての考え方に触れていきます。

– お金が好きすぎる政治家には辞めてもらわないといけない。
– 政治家は常に国民の大多数の人の生活、
  決して裕福とは言えない生活を通して国民のことを理解しておく必要がある。
– 信念をもって政治運営をする。それが間違っていようとも。

といった数々のホセ・ムヒカの考え方が述べられています。

波乱万丈な生涯を通して、
ホセ・ムヒカがたどり着いた考え方、
それぞれはどれも琴線にに響くものがあり、
是非一度触れて頂きたいと思います。

全体を通して、
ホセ・ムヒカの考え方や理想の世界について、
考えをはせる事の出来る一冊です。

“質素”であることとは何なのか、
830的には少し行き過ぎた考え方だなと感じるところもありましたが、
一つの考え方として面白い人だなと思いました。

 

考察

この本では、

– 貧乏な人は少ししか持っていない人ではなく、
  無限に欲があり、いくらあっても満足しない人だ。
– どんなにボロクソな状態でも、
  必ず自分より悲惨な状態の人に何か挙げられます。
– 英雄になるために刑務所に入ったわけではなく、
  ただ捕まっただけ、
  もっとスピードがあれば逃げられた。

という3点について考えたいと思います。

貧乏な人は少ししか持っていない人ではなく、
無限に欲があり、いくらあっても満足しない人だ

これはファイナンシャルリテラシーの基本的な考え方だと思います。

自分が最低限生活していくには月いくら必要なのか、
自分の理想とする生活には年いくら必要なのか、
しっかりと自分の生活を客観的に評価する事は非常に大切です。

ロバート・キヨサキ
「金持ち父さん、貧乏父さん」
マーク・モーガン
「大富豪の投資術」
といったファイナンシャルリテラシーを学ぶ上で、
必読とされる数々の本でもこのことについては触れられています。

生活をしていく上でお金は当然必要です。

そのために仕事をしているでしょう。

お金がない、時間がない、やりがいがない
と愚痴を言うサラリーマンもたくさんいると思いますが、
まずは、
何のためにお金が必要なのか、
実際いくら必要なのか、
そのためにはどうすればいいのか、
考えてみるというのは非常に重要な事だと思います。

830は一気に見える世界が変わってくるように感じました。

その手始めとして、
是非”家計簿”をつけてみてください。

“家計簿”をつけていれば、
自然と上記のことに目を向けるようになっていきます。

自発的に無駄な経費を省いていこうと考えるようになるはずです。

それは無理をして”節約”、”倹約”をしている訳ではなく、
自分にとって何の効用もないものに対して払っていた経費を、
削減する事に過ぎない事に気づけるのではないかと思います。

おそらく家計簿をつけていない人の生活は、
無駄な経費がかかり過ぎているはずです。

それはその人がだらしないというわけではありません。

企業は、
個人に無駄遣いさせるように、
必死になって商品を作っています。

そのことを意識していないと、
搾取されてしまう事は必然であり、
仕方のない事なのです。

“家計簿”をつける事で、
この事に目を向けて、
是非搾取される立場から抜け出してください。

楽しい事を我慢しなくても、
大幅に日々の生活費を削減できることに気が付けるのではないでしょうか。

どんなにボロクソな状態でも、
必ず自分より悲惨な状態の人に何かあげられます

人に何かを与えるという事はたくさんの書籍で語られています。

830も、
せどりビジネスの1割は寄付し、
与える習慣を身に付けようとしています。

水野敬也
「夢をかなえるゾウ」によると、
人に何かを与える時に大切なのは、
「自分に余裕がある」ことです。

自分に余裕があるからこそ、
その余裕を他者に分け合う事ができる。

830がもし生活費に困窮していたら、
いくら感銘を受けたからといって、
募金をしようとは思わなかったと思います。

では、どうすれば余裕が生まれるのか。

それは前節の話に繋がって、
自分に必要なものは何のか、
自分は何が欲しいのか、
しっかり認識する事が大切なのではないでしょうか。

それを踏まえた上で、
自分に余裕が生まれたのであれば、
その余裕を誰かのために使ってみてはいかがでしょうか。

しかしながら、
自分に余裕がないのに、
他者に与える事ができないと思います。

自分も満足させられない状態で、
誰かを満足させることはできないと感じるからです。

だからこそ、
ボロクソな状態でも人に何か与えるのではなく、
まずボロクソな状態から抜け出すことが大切なのではないかな、
というのが830の考えです。

英雄になるために刑務所に入ったわけではなく、
ただ捕まっただけ、
もっとスピードがあれば逃げられた

この本で、
一番新鮮な言葉がこれでした。

ホセ・ムヒカは、
自分の考えや行動が間違っていたから捕まったのではなく、
それを社会に受け入れてもらうスピードが遅かったから、
捕まってしまっただけだと述べています。

これまでの歴史の中で、
正しくも罰せられてきた人物は数多くいます。

社会を変えるためには、
必ず少数派の立場に身を置かなければいけない時が来ます。

その状況をどう乗り切るのか、
非常に難しい問題だと思います。

ホセ・ムヒカは、
民族解放運動の中で、
過激派となって暴動に参加しています。

それが正しかったのか、誤っていたのかは分かりません。

しかしながら、
最終的にその信念の下で、
ホセ・ムヒカが大統領になったというのは事実です。

ただ一つ830が感じる事は、
捕まってもなお、
自分の信念を持ち続けたホセ・ムヒカは偉大であったという事です。

人生をかけてやり遂げたい事があったホセ・ムヒカは、
やりがいのある人生を送ったのではないでしょうか。

刑務所の中で過ごした13年間は非常につらいものであったと述べていますが、
ホセ・ムヒカは今、
その13年間も踏まえて充実感を感じているのではないでしょうか。

830も人生の中で、
一つ大きな信念をもって、
生きていきたいと感じます。

まとめ

 ホセ・ムヒカという、
大統領でありながら、
とても質素な生活をし、
過激派運動の中で13年間収監されていた、
というとても刺激の強い人物についての一冊です。

ホセ・ムヒカの様々な考え方が紹介されていますが、
どれも鵜呑みにするのではなく、
自分の中でしっかりと消化した上で、
何か感じ取って頂ければと思います。

本でも、実生活でもそうですが、
誰かの意見について、
しっかり考える癖をつける事はとても重要な事だと思います。

たとえそれが上司であったとしても。

たとえそれが自分であったとしても。

しっかりクリティカル思考を身に付けて、
言葉の本質をとらえる事、
それがとても大切なのではないでしょうか。

是非、

ホセ・ムヒカの生き方について考えてみて頂ければと思います。

 

P.S.

 例の如く、
考察で取り上げさせてもらった書籍を添付しておきます。

宜しければ目を通してみてください。

830の印象に残っている本が、
頻繁に引用されてしまっていて申し訳ありません笑。