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無償の愛の真実

今回からは「世界は贈与でできている」という一冊を紹介していきます。
非常に哲学的に考えさせられる一冊です。
難しいですが、非常に興味深い一冊なので、是非ご一読ください。


目次
  • 無償の愛の真実
  • まとめ

無償の愛の真実

「私には育ててもらえるだけの根拠も理由もない。にもかかわらず、十全に愛されてしまった」、つまり「不当に愛されてしまった」という自覚、気づき、あるいはその感覚が、子に「負債」を負わせます。

それゆえ、意識的か無意識的かを問わず、負い目を相殺するための返礼、つまり「反対給付の義務」がこの内側に生じます。
反対給付の義務に衝き動かされた(中略)贈与。これこそが「無償の愛」の正体です。

親の子に対する愛というのは、その親から受けた愛の反対給付の現れであるという。「理不尽に愛されてしまった」という借りを返すために子を愛す。その連鎖が親子である。

どうして親という生き物はこれほどまでに孫を求めるのか。それは、子が孫に「無償の愛」の連鎖を繋いだということをもって、反対給付の呪縛から解き放たれるからだと説明される。孫を愛す子の姿が、自分も親と同じように「無償の愛」を子に捧ぐことができたという証明になるのだ。

親というのは、「理不尽なまでの愛情」を受けてしまったという自らの罪の禊として孫を求めるのである。

果たしてこの「無償の愛」の呪縛の連鎖は人を幸せにするのだろうか。子孫繁栄を求める生物の宿命なのだろうか。「無償の愛」の連鎖こそが人間を人間たらしめているのだろうか。

まとめ

孫を求める親の気持ち」は、果たしてどこから来るのだろうか。「子への愛情」か、「孫への愛情」か、それとも「親への感謝」か。

一般的に「無償の愛」のベクトルは親から子に向けられる。しかし、830はいつも「『無償の愛』のベクトルは子から親に向いているのではないか」と考えさせられる

「子を愛す気持ち」も、「孫を求める気持ち」も、全ては「その親から受けた理不尽なまでの愛情」に起因するのだから。


あとがき

今回も最後まで読んで頂きありがとうございました。
本記事はあくまで830の主観を織り交ぜた上で、書籍の紹介をさせて頂いております。書籍との食い違いが生じてしまっている場合もございます。ご理解頂けますと幸いです。
正確な情報については、是非原本をご購入の上、お読み頂けますよう宜しくお願い致します。

また、2月よりクラウドファンディングを企画しております。
興味を持って頂けましたら、是非ご支援・ご協力・拡散のほど、よろしくお願い致します。