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「世界の再生可能エネルギーと電力システム[経済・政策編]」_1

局所解から抜け出す

再エネのコストの問題を考える時に下の図が非常に参考になるでしょう。
ローカルミニマムというのが局所解を表しています。局所的には適した解になっていますが、全体を見通せば全く最適解になっていないということは一目瞭然です。エネルギーの世界もこの局所解に陥っていると考えられます。

局所解と最適解

私たちが目指すべきは最適解です。しかし、現状の局所解から最適解に移るためには山を越えるだけの活性化エネルギーが必要になる
再エネのコスト高はこの活性化エネルギーを表しています。現状から変わるためには投資が必要になる。太陽光発電にしても、風力発電にしても、導入するためにはコストがかかり、現状よりも多くの出費が必要になる。しかし、ひとたび山を越えればより良い世界が待っている。

将来を見通す投資家たちは、ここに注目している。企業の環境への影響も考慮して投資を行うESG投資というものが注目されており、ESG投資額は世界で2000兆円にまでのぼっている。
電気を安くしないといけないとか、コストは安い方がいいとか、そういった目先のことだけに囚われてしまうのではなく、長期的に物事を見ていかないといけない。

局所解にいると、高い山の向こうを見通すことはできない。だからこそ、現状維持バイアスがかかってしまって、変革を起こすことができない。
勇気を持って山を越えていかないといけない。その先により良い解があると830は信じているから。
しかし、一人ではこの山を越えることはできない。多くの人に協力してもらわないといけない。どうすれば多くの人に協力してもらうことができるのか。それは仕組みだと思います。山の先は見えないけど、否が応でもみんなが山を登らざるを得ないような仕組み作りが必要なのです。もしくは、山がないかのように思わせる仕組みづくりが必要なのです。

エネルギーシステムを変える大きな挑戦です。一筋縄ではいかないでしょう。
しかし、830の中にいくつものアイデアがあります。いつかそれを実現できるように、日々精進していきたいと思います。

まとめ

今回は、「クスリたっぷりの電気」という表現を使って、再生可能エネルギーの必要性を紹介させて頂きました。
そして、再生可能エネルギー導入に向けての課題の本質についてお話ししました。
一見無駄なコストのように見えるものの先に、最適解が待っている。多くの投資家がそのことに気付いている。出遅れる前に、歩き出した方がいい。
あなたの周りにはこんな考え方をする人は少ないかもしれない。だからこそ、勇気を持って歩き出すべきだ。先に駆け出した人が多くの利益を享受するというのは、世の常なのだから。


あとがき

今回も最後まで読んで頂きありがとうございました。
本記事はあくまで830の主観を織り交ぜた上で、書籍の紹介をさせて頂いております。書籍との食い違いが生じてしまっている場合もございます。ご理解頂けますと幸いです。
正確な情報については、是非原本をご購入の上、お読み頂けますよう宜しくお願い致します。
今後も宜しくお願い致します。